一般社団法人日本メディカルNLP&コーチング協会
ご挨拶
厚生労働省は「医療DX令和ビジョン2030」を掲げ、医療分野でのDX(デジタルトランスフォーメーション)を通じたサービスの効率化・質の向上を実現することにより、国民の保健医療の向上を図るとともに、最適な医療を実現するための基盤整備の推進を目指しています。
2019年の新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)の発生により、世界は大きな変革を求められました。医療界においても対面でのコミュニケーションがオンラインでのコミュニケーションへと変化し、今までデジタル機器が苦手であった人も半ば強制的にデジタル化への対応を求められました。
デジタル化が進むからこそ、アナログなface to faceのコミュニケーションの重要性がより増大してきているようにも思います。
24時間寝ないで働くというような昭和の日本の発展を支えた働き方から、より効率的、より生産性の高い働き方が求められる令和の時代に適合した働き方改革は、医療界にも求められています。医療界には従来、徒弟制度による技術や知識の伝承が行われてきましたが、それらもより効率よく行うことが求められています。また、パワハラ、モラハラ、マタハラ、アカハラと、~ハラスメントという言葉が次々と生まれ、どのようなコミュニケーションを取るのが正解なのかわからないという声もよく耳にします。
これらの問題・課題をすべて解決できるのが当法人名にもあります、NLPとコーチングです。NLPはNeuro Linguistic Programming(神経言語プログラミング)の略称ですが、20世紀後半にアメリカ合衆国で開発された最新の心理学です。開発当初からベトナム戦争帰還兵のPTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療に用いられるなど、医療の世界でも活用されながら発展してきました。
そして、コーチングの要素も取り込まれ、医療やセラピーの世界だけではなく、広くビジネスやスポーツなど、幅広く用いられるようになってきました。歴代アメリカ合衆国大統領がNLPを活用して演説を行っており、また、テニスのアンドレ・アガシ選手がNLPをつかったコーチングを受けてスランプを脱却して世界ランキング1位に返り咲いたというのは有名な話です。
しかし、日本では、少なくとも日本の医療界ではNLPとコーチングを十分に活用できているとは言えない状況です。
実は、私自身もNLPを学び始める前までは、NLPやコーチングが医療の現場でこれほどまでに役に立つとは思っていませんでした。むしろ、自己啓発に関するセミナーや本などは自分には必要ないと思っていました。“コーチング”と聞いても「俺をコーチできる奴なんていない」とすら思っていました。
そんな私がNLPとコーチングを学ぶことにより、目の前の患者との会話、家族との会話、スタッフとの会話に変化が生まれました。とくに、いわゆる“クレーマー”と呼ばれてしまうような患者さんの家族の対応は、おそらく病院一ではないかと自負するほどになりました。私が行う小児消化器学に関する講演にもNLPを活用しているので、講演を聴講した人から講演や執筆の依頼がくることが増えました。
これも“脳の取扱説明書“と呼ばれるNLPによって、人々の思考と行動のメカニズムを知っているからです。
このNLPとコーチングを医療界でも広く活用して頂き、医療現場に創造性と協働をもたらし、医療の生産性の向上と医療にかかわるすべての人の生活の質を向上するために、2022年11月11日に一般社団法人日本メディカルNLP&コーチング協会を設立しました。
医療の世界から日本をもっと元気にして、医療にかかわるすべての人が幸せになれる世界を目指して活動してまいります。