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執筆者の写真十河 剛(そごう つよし)

患者とスタッフのやる気を引き出すコミュニケーション

更新日:4月16日

医療の世界から日本をもっと元気に!


一般社団法人日本メディカルNLP&コーチング協会

十河 剛(そごう つよし)です。


今回は患者とスタッフの

やる気を引き出すコミュニケーション

についてお話しします


ある医療機関の副院長先生と

お話ししているとこうおっしゃられました

「僕は部長になるときに

先代の部長から言われて

色々本を読んで

人を育てることについて勉強しました」


そう話されているその方は、

足を組んで片手は椅子の背に回して

体は斜めに構えて

後ろに体を傾ける姿勢で座っています。

おそらく、この方の座って

話をするときのクセなのでしょう。


しかし、この姿勢で部下に対して

コミュニケーションをとっている

とするとどうなのかなと思いました。


言葉は敬語を使っていましたが、

座っている姿勢からは

それが伝わってきません。

「部下のやる気を引き出すには

承認すること、

褒めることが大切です」


と多くの人材育成に関する本には

書かれています。


しかし、褒められているのに、

お世辞にしか聞こえなかったり、

逆に嫌味に聞こえてしまうような

上司も中にはいます。


どうしてでしょうか?


それはラポールが築けていないからです


”ラポール”とは、

フランス語の”raport”が語源で、

”橋を架ける”という意味があります。


つまり、部下と上司の

心と心に橋がかかっていないと、

いくら褒めても、

お世辞や嫌味にしか聞こえずに、

やる気を引き出すことはできないのです。

では、”ラポール”を築く、

心と心に橋を架けるには

どうしたらよいのか?

その基本は、マッチングです。

人間も元をたどると群れをなす動物です


ですので、

自分と似ているものには好意を持ち、

似ていないものには好意を持たない

という本能があります


マッチングとは

相手に合わせるという意味です


相手の姿勢、動作、

声の大きさやトーン、

話すペースなどを

相手に合わせることで

相手は本能的に仲間だと認識して、

心を開いてくれるようになります


最初の某病院の副院長先生に話を戻すと、


もしも、座って話すときのクセで

足を組んで片手は椅子の背に回して

体は斜めに構えて

後ろに体を傾ける姿勢を

とっているとすると、

きっと部下と話すときも

同じ姿勢をしていると思います。


当然、部下は上司に対して

そのような姿勢で

話を聴くはずもないので、

両者の姿勢は

マッチングできていない

状態になります。


では、”ラポール”を築く、

心と心に橋を架けるには、

どうすれば良いか?


相手の様子をよく観察しながら、


相手がうなずいたら、自分もうなずく

相手が首を傾げたら、自分も首をかしげる

相手が大きく息をすったら、自分も大きく息を吸う


など、まるで鏡になったように

相手の姿勢と動作を合わせることです


ただ、注意しなければいけないのは、

同時にやろうと思って

そちらばかりに気を取られていると、

相手の話を聴けなくなってしまうこと


だから、少し遅れてでかまいません。

さりげなく、同じ動き、同じ姿勢に

合わせていくのです。

また、目上の人と話すときにも

注意が必要です。


例えば、

私が某病院の副院長先生と

話しているときに、

彼を同じ姿勢をとると

失礼にあたりますので、

私は相手に気づかれないくらいに

わずかに体を斜めにして、

足を組む代わりに、

足のつま先を少し重ねるくらいの

姿勢になります。


これでもマッチングとして、

十分に機能します。


そして、話すときの

声の大きさやトーン、

スピードも大切です。


落ち込んで元気がなく、

声が小さくなっている相手に、

あなたが元気いっぱいに


「大丈夫!大丈夫!

なんとかなるから、安心しなよ!」


なんて話しても

相手はあなたの言葉を受け取れません。



相手が喜んで、

大きな声で話しているときに

あなたがボソボソっとしたしゃべり方で


「よかったね...ばんばったよね....」


と言っても、

相手は褒められたとも

認められたとも思わないでしょう



こういったマッチングができていない、

ミスマッチングが日常的に行われていれば、

当然、”ラポール”は築けておらず、

心と心に橋がかかっていませんので、

いくら褒めても、いくら承認しても、

部下はやる気をだしてくれません。


逆に日常的にマッチングが出来ていると、

部下やスタッフと”ラポール”は築け、

心と心に橋がかかるようになります。


すると、

あなたの承認の言葉や褒める言葉も

素直に受け取ってもらえます。

結果として、

部下のやる気を引き出すことができるのです。


患者さんに対しても同様です

普段の診療のなかで患者さんと

”ラポール”は築けており、

心と心に橋がかかっていれば、

あなたの承認の言葉や褒める言葉も

素直に受け取ってもらえます。


患者さんも治療に対して前向きになり、

あなたのアドバイスを

もっと聞いてもらえるようになります。

そして、マッチングをするためには、

相手をよく観察する必要があります。


相手をよく観察することで、

相手のちょっとした変化に

気づくことができます。


ちょっと困っていそうな感じを受ければ、

「どうした?なんかあった?」

と声をかけてあげることができます。


嬉しそうにしていれば、

「なんかいいことあった?」

と聞いてい上げることができます。


すると、相手を承認したり、

褒めたりする機会が

自然と増えてくるのです。


私たち

一般社団法人日本メディカルNLP&コーチング協会は、

NLPとコーチングで

コミュニケーションを改善して、

全ての医療従事者とその家族、

そして患者さんが三方よしで

幸せになれる世界

を目指しています


そして、コミュニケーション改善の

核となる人材を養成するための、

メディカルコミュニケーションコーチ

を養成します

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次回は「原因側と結果側」

という考え方についてお話しします。



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